今年の冬を振り返って H26年12月~H27年3月

報告清水 為一

 4月になって、日増しに春らしくなってきましたが、恵庭の今年の冬はどうでしたか?皆さんの実感として、"暖かかった"といったところではないでしょうか。その様子を上のグラフで見てみましょう。中心のなだらかな曲線は、恵庭の「日平均気温」の平年値です。その線より上は、気温が高く、下にあれば低いと言うことになります。12月は、冬らしい寒い日が多かったのですが、お正月を過ぎた頃から暖かくなり、3月末まで続きました。従って、比較的過ごしやすく"暖冬であった"と言えそうです。

 この原因ですが、例年であればシベリア高気圧の強まりと共に偏西風が南下し、北極の寒気が周期的に日本列島に流れ込むことによって寒い日が現れます。しかしこの冬は、シベリア高気圧や寒気が弱かったため、偏西風が南下せず、北海道付近で低気圧が発達・停滞することが多かったため、低気圧に向かって暖かい空気が流れ込みやすかったことが挙げられます。

 因みに、恵庭のこの冬の最低気温は、1月3日の-18.3度で観測開始以来3番目に高くなりました。また、日降水量66.0ミリ(3月10日)、月降水量98.5ミリは何れも、統計開始以来1位の記録となりました。3月10日は、発達中の低気圧が北海道に近づいており、南よりの風が強く、最高気温は6.8度と4月上旬並の暖かさで大雨となった訳です。

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